『住宅購入・建築検討者』調査 (2020年) コロナ禍前より広さ、収納、設備、庭、遮音性を求めるニーズ増が明らかに 中古物件の検討者増加。注文住宅検討者も新築戸建を並行検討。

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株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村吉弘)の住まい領域の調査研究機関であるSUUMOリサーチセンターは、このたび「『住宅購入・建築検討者』調査」を行いました。この調査は、住宅の購入・建築を検討している人を対象に、検討する物件の種別、検討に当たって重視する条件などを把握することを目的とした調査です。2020年12月に実施した調査結果の一部を抜粋してご報告申し上げます。


前年との経年変化の観点(2019年調査との比較の観点)

  • 新居で解決したい元の住まいの課題は、「収納が狭い」「住戸の設備がよくない」「庭がない」 「内装や間取り、設備を変更できない」が2019年と比較して増加。また全体の4位に「遮音性が低い/騒音が気になる」がランクイン。
  • 住宅検討種別の意向について、「どちらでもよい」が減少し、「ぜったい一戸建て」が3ポイント、「ぜったい集合住宅」も2ポイント増加している。
  • 全体では、広さ重視47%/駅距離重視38%と、広さ重視が多く、2019年よりも、広さ重視が4ポイント増加している。
  • 購入検討状況をみると、「初めての購入、建築」が66%。「買い替え」が22%。首都圏や関西、札幌市は「買い替え」が多く、広島市では「買い増し」がやや多い。
  • 2019年と比較して、「中古一戸建て」「中古マンション」の検討者がやや増加している。また、「注文住宅」メイン検討者において、「新築一戸建て」「中古一戸建て」との並行検討者が増加している。

コロナ禍影響の定点調査の観点(5月調査・9月調査との比較)

  • 検討行動は、「モデルルームや不動産店舗、実物物件などを見に行くことをやめた」が5月から徐々に減少している。
  • 検討意欲は「抑制」が昨年5月比較で大きく減少、9月比較では微減。「促進」は5月比較で増加、9月比較では6ポイント減少している。
  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による住宅に求める条件の変化は、「日当たり」「部屋数」「広いリビング」といった住まいの快適性や広さや「換気性能」「省エネ性」「遮音性」といった性能面が上位に挙がっている。

SUUMO編集長 池本 洋一の解説

経年で調査している「住宅購入・建築検討者調査」ですが、2020年は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響がにじみ出る結果となりました。仕事や余暇での自宅の滞在時間が伸びたことにより、自宅への間取りや機能への不満が顕在化。コロナ禍以前より広さ、収納、設備、庭、遮音性を求めるニーズが高まったことが調査結果に表れています。

また今の住まいの不満をイチ早く解消をしたいという消費者心理を背景に、即入居しやすい中古物件の検討者が増加。注文住宅の検討者においてもより早く安価に住み替え可能な新築分譲一戸建てとの並行検討者が増えました。

購入・建築の意欲へのコロナ禍影響は、調査実施時の12月時点では「影響なし」との回答が多い結果になりました。しかし、年明け以降、住み替え市場は継続的に活況を呈しており、人気エリアでは問い合わせが多いが紹介できる物件がない状況も生まれています。コロナ禍も1年が経過し、企業側も人事制度を改定し、在宅ワークの定着が見込まれる中、今後も住み替え意向の高まりは続くのではと見ています。

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SUUMO編集長
池本 洋一


調査概要

  • 調査目的
    住宅の購入・建築、リフォーム検討意向者の意識と行動を把握する
  • 調査対象
    2020年12月調査は、下記条件を満たすマクロミルモニタの20歳~69歳の男女を対象に調査を実施した
    【スクリーニング調査】
    20歳~69歳の男女
    【本調査】
    過去1年以内に住宅の購入・建築、リフォームについて「具体的に物件を検索した。もしくは建築・リフォーム会社の情報収集をした、している」「資料請求をした」「モデルルームや住宅展示場、モデルハウスを見学した」「不動産会社、建築、リフォーム会社を訪問した」「購入する物件や、建築・リフォームの依頼先と契約した」のいずれかの行動をしており、検討に関与している
    【本調査集計対象】
    ・首都圏(東京都/千葉県/埼玉県/神奈川県)・関西(大阪府/京都府/奈良県/兵庫県/和歌山県/滋賀県)
    ・東海(愛知県/岐阜県/三重県)・札幌市・仙台市・広島市・福岡市在住の20-69歳男女
  • 調査方法
    インターネットによるアンケート調査
  • 調査時期・回答数
    スクリーニング調査
    2020年12月11日(金)~12月21日(月) 有効回答数:59,600
    本調査
    2020年12月11日(金)~12月21日(月) 有効回答数:2,618(集計対象:1,688サンプル)
  • 調査機関
    株式会社マクロミル

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