講師と2名の生徒による会話形式で構成しております。
<キャスト紹介>
k: 不動産鑑定士。不動産広告におけるスペシャリストで生徒の質問にも優しく答える
b: 博識な生徒。真面目で疑問はその場で解決しないと気が済まないタイプ
c: 思い込みが激しいが故にミスを犯しやすい生徒。無邪気に素朴な疑問を投げかける
第7回 なにも足さない。なにも引かない。
正しい表示で反響アップを!
◆「名寄せ」によりユーザーの利便性がアップした
- c:スマホ最適化サイトとスマホアプリで「名寄せ」がスタートしました!
- b:同一物件をひとくくりにして表示するものですよね。こちら(図1)に詳しく説明しています。
- <図1>
- c:なるほどー。ユーザーも物件を探しやすくなりますね。
- k:そうですね。成約につながる質の高い反響が増えていくだろうと期待できます。
- b:でもその反面、入稿にあたっては正確に物件情報を入力していただく必要がありますね。
- c:同じ物件の情報がまとまるということは、表示されている情報が会社によって違うと、混乱しちゃいますからね。
- k:その通りです。実際に広告をする客付業者の方には、今まで以上に、正確な情報の入力をお願いしたいです。また元付業者・管理会社のみなさんにも、誤解を招かない情報の提供に尽力して頂く必要があると思います。
- b:では今回は、客付業者さん、元付業者・管理会社さんそれぞれの注意点を確認していきましょう。
◆客付業者さん向けチェックポイント
- b:まずは、客付業者さんの注意ポイントを表にまとめてみました。
- c:①から④までは、これまでも何度もお伝えしてきたことですね。
- k:大切なことは繰り返しお伝えするものです。
- b:①は、申し込み段階から広告をストップする、というのが大事な点でした。
- c:②は、いわゆる元付確認ですよね。「SUUMOへ掲載していいか」もきちんと確認する、でしたよね?
- k:元付業者自らがSUUMOに広告掲載するので、客付はOKでも「他社のSUUMO掲載は認めない」、ということもありますからね。
- b:③の賃料は、いわゆる「キャンペーン賃料に注意」ということですね。
- c:「賃料8万円。ただし入居後3か月間は賃料5万円」という物件の場合、賃料欄に入力するのは値引き前の8万円というのがポイントでした。
- k:賃料欄への入力が5万円だったり8万円だったりでは、同じ物件でも違う物件と扱われてしまい、名寄せされなくなります。
- b:公取協見解に即した表示が名寄せの面からも重要になるわけですね。
◆なにも足さない。なにも引かない。
- c:④の賃貸条件も重要なことだからきちんと入力するのは、当然として…。⑤は今まであまりクローズアップされなかった点ですよね。
- k:確かにそうです。でも、今後はこれが大切になってくるんですよ。住所は末尾まで正確に。物件名も正式名称で入力する。とても重要なことなんです。
- b:住所や物件名が微妙に違うと名寄せしていいのかどうか、困ってしまうからですよね。具体的には、どういう点に注意したらいいのでしょう?
- k:簡単に言えば、「なにも足さない。なにも引かない。」ということです。
- c:どこかで聞いたことがありますね(笑)。どういうことですか?
- k:例えば「シーガルマンション」という物件があったとします。この物件名を「シーガル」と省略したり、「人気のシーガルマンション」というようにキャッチコピーを加えてはいけません。
- c:確かに!自分の物件がいつのまにか違う名前になって掲載されていたら怒るかも!?
- b:部屋番号を物件名の欄に入力してしまった、などという話も聞いたことがあります。
- k:そうです。部屋番号は決められた欄に入力して頂く必要があります。正しい欄に入力して頂かないと、名寄せにおいて支障をきたしたり、ユーザーの混乱を招くことになります。
◆元付業者・管理会社さん向けチェックポイント
- b:では次に元付業者・管理業者さんの注意点を見てみましょう。
- b:②は、ロフトを床面積に入れるのもダメだ、と。これも、この連載でも何度もとりあげてきたことですね。
- k:大切なことは…、
- c:繰り返しお伝えする、ですよね。③の築年の間違いや、④のリフォーム時期が明示されていない、というケースも多いようですね。
- k:増改築年月を築年月として表示している流通図面もあるようです。
- b:⑥が名寄せ実施に伴う注意点ですね。
- k:そうです。客付業者さんが正確な情報を入稿できるよう正確な資料をご提供いただきたいと思います。特に物件名に外国語が含まれる場合、カタカナ表示なのか、ローマ字表示なのか、そういった点にもご注意いただきたいです。
◆正確な広告表示が反響につながる
- c:こうしてみると、「名寄せ」になっても、情報の正確性が大切だ、ということですね。
- k:その通りです。「情報が誤っている→ユーザーが不信に思う→成約しない」となってしまいますからね。
- c:うーん、それは困る。
- b:ユーザーにとっても業者さんにとっても、不幸なことですよね。
- k:元付業者・管理会社さんが正しい情報を提供する。客付業者さんもその情報を正確に入力・表示する。この2つが揃って、ユーザーはスムーズに物件選択ができるようになります。そしてその結果が反響、成約にとつながるわけです。
- c:みんなが幸せになれるってことですね。
- b:みなさん、これからも正しい広告表示にご協力お願いします!
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