第18回 成約率を高める集客術、接客術とは?
いよいよオンシーズン前、そして今年最後の執筆になりました。
2015年の締めくくりとして今回は、オンシーズンに向けて成約率の高い広告やイベント集客、そして来店時に何を伝えればよいかのツボを、セオリーや私の知見からお伝えしたいと思います。
まずはその背景から。下記のグラフを見ていただくと分かるとおり、年々見学物件数や、来店数が減っています。今まではこのグラフを通じて、「ネット上で勝負が決まるから、写真の点数・写真の質・動画などを増やしましょう」とご提案してきました。
その一方で、それだけ来店数が絞られるのであれば、来ていただいたお客様の成約確率を高めていくことも大事になってきます。今回はその点を意識した内容でお話したいと思います。
ではまず、お客様にある商品を選んでもらうための「セオリー」から。
消費者が抱える「4つの疑問・不安」これに応えることが大事といわれています。
①何してくれるの?… 商品・サービスで得られる「効能」 ②何の役に立つの?… 結果が出る理由を「実証」 ③あなたは誰? … 商品・サービス・会社の「信頼」理由 ④私にはどうなの?… 自分に効果・メリットがある「安心」 |
来店あるいは見学していただいたお客様にこの4点をきちんとお伝えできていますか?
興味を持っていただいた賃貸物件の商品効能、実証できる数字があれば数字(例:省エネエアコンなら10年前と比べて電気代○%オフ)、そして自分は何者なのか?(このエリアで月に20件以上物件を見ている など専門性のPR)、そして最後に安心材料を伝えること。これが接客時のセオリーだと思います。
次に差別化をするために何を伝えるか?これもよく下記のように言われます。
①簡便性 (早い・簡単) ②希少性 (数・期限) ③付加価値・特典 (プレミアム性) ④保証 |
具体的には
- ①例えば「3か月後にもらえる1.5万円より、すぐにもらえる1万円のほうが人気がある」とう研究成果があります。「成約したらすぐに○○がもらえる」というメリットは大きいようです。「○○がセーブできるより○○がもらえる」ほうが効果的という話も聞いたことがあります
- ②駅5分と駅10分の物件数の比較をする
これを面積で比べると<5分=400m×400m×3.14:10分=800m×800m×3.14>、計算すると1:4くらいの差になります。だから相当物件の希少性は違う。・・・ちょっとマニアックですかね - ③今借りると無料で○○がついてくるという「期間限定」も有効
- ④借りた後の不安を「あらかじめ提示」してそれを「あらかじめ払拭」しておく
またマスメディアの力を借りるという手もあります。「話題性あるテーマで新しいコンセプトの物件やサービスを作った」なら、ぜひプレスリリースをしてみてください。タダで反響が獲得できるだけでなく、「メディアに取り上げられました」という資料を提示すれば先の「信頼」の獲得にもつながります。参考までにSUUMOジャーナルの経験や私へのメディア取材の傾向を見ると、下記のようなテーマに反響(関心)が多かったようです。
またメルマガや、定期的な送付物をお持ちの方には開封率を上げるための秘策をお伝えします。それは皆さんが伝えたいことの前に、コラムを用意して、そのコラムをメルマガのタイトルにしたり、送付資料の開封前に見えるところにタイトルとして書くことです。我々がこれまで実施(発行)してきたタイトルから、部数が増えたり、PVが伸びたものを記しますので参考にしてください。
最後にPVや集客がとれそうなテーマ・タイトルを私なりに考えてみましたのでご参考に。
- ①数字などを用いて具体的なノウハウを伝える
例:カスタマイズ・DIYできる賃貸選び5つの鉄則 - ②勝ち組・負け組系(失敗しない系)
例:築20年での設備入れ替え、選び得する人、損する人(オーナー向け)
失敗しない築20年のリフォーム術(オーナー向け) - ③ニュース性がある
例:最新! 絶対入れたい設備ベスト10
割安感のある賃貸を手に入れる方法5 - ④分かりやすさを訴求
例:はじめてでも失敗しないDIY術
誰でもわかる、新築VS中古 判断のポイント - ⑤ランキング系
例:リノベデザイン 最新人気ランキング - ⑥受け手にとってポジティブな情報を伝える
例:リフォーム費用を抑えるコツ(オーナー向き)
いかがでしょうか?
1つでも2つでも日々の仕事にお役立て頂ければ幸いです。
また、もしよろしければ、「こんなタイトルで集客できたよ」、「こんな接客ツールで成約率が高められたよ」なんていうお話があれば、ぜひ私どもにも共有いただけると幸いです。最近、講演ネタに困っておりまして(笑)。
年末に向けて慌ただしくなることとは思いますが、オンシーズンに向けていい準備ができればと思います。
まだ11月ではございますが、ひと足早く。
今年もお世話になりました。来年もまたよろしくお願い申し上げます。
すでにお取引いただいているお客様は、弊社営業担当までご連絡ください。