第6回 省エネ設備のニーズに注目!集客・契約率UPを図るには?
記録的な猛暑が続いた今年の夏。
冷房設備の使用率がひと段落ついたころかと思いますが、光熱費に気を使ったユーザーも多かったのではないでしょうか?
今回は、賃貸ユーザーに人気の設備データから、集客・契約率UPを図る上でポイントとなる省エネ設備のニーズについてご紹介します。
家賃帯別の傾向も補足しているので、参考にしていただきたいと思います。
図1は今年3月に弊社が行ったインターネット調査(賃貸検討者調査2013)の結果です。
上位にランクインしているなかでは1位の「エアコン」5位の「断熱サッシの窓」
6位の「保温機能に優れた浴槽」、7位の「節水型のトイレ」が省エネまたはランニングコストが重視される設備といえ、原発停止の影響をうけ、全国で電気代の高騰が続いていることが顕著に表れた結果といえそうです。また、設備面にこだわりがない傾向が強かった低家賃層の方が、断熱サッシの窓や節水型のトイレはニーズが高く、省エネ関連の設備には敏感であることは注目すべき点といえます。
これらの導入コストは一般的にエアコンで7~8万円程度、節水トイレでも6万円台からと比較的安価での導入が可能なので、設備が古く、改善を検討している物件では導入してみる価値はあるのではないでしょうか?
一方で、最近賃貸住宅のガス設備を都市ガスからプロパンガスに変更する事例が増えているようです。この条件として、プロパンガス業者が賃貸住宅のリフォーム費用を受け持つという、オーナーにとって好条件な背景があるようですが、中長期的な賃貸経営を考えた場合、必ずしもメリットばかりではない点を理解しておく必要があります。
図2は賃貸ユーザーが転居先に希望する熱源タイプを表したものです。
オール電化と都市ガスは転居先でも希望する意見が多い一方で、プロパンガスは転居先では望まない意見の方が多いのです。
一般的にプロパンガスは都市ガスに比べランニングコストが1.5倍程度高くなる傾向があり、せっかくリフォームして住み心地を向上させても光熱費が高くなれば、定着率を下げることにつながりかねません。もちろん、プロパンガスにも火力の強さや災害時の復旧の早さなど、メリットもあります。変更を検討する際には、長期的な視野で経営や入居者のメリットを考慮されることをおすすめします。
最後に、ニーズに適した設備を導入しても、それをアピールしなければ、ユーザーにそのメリットはなかなか伝えることができません。
例えば、量販店でよくみかけるような、コスト比較表を作成し、年間の光熱費が得する情報を案内チラシなどに盛り込んだり、内見の際に一目でその光熱費のコストメリットがわかるように表示しておくのも効果的だと思います。
設備のバージョンアップは極めて重要です。分譲マンション・一戸建てでは設備よりも駅からの距離・広さ・向きの項目のほうが重視されるのですが、賃貸になると駅からの距離や広さよりも設備のほうが重視されるという調査結果もあり、広さを多少我慢してでも快適な設備の中で暮らしたい人が賃貸には多いようです。更に設備は賃貸の物件検索の際にもエアコン付き、洗浄便座付きなどで検索フラグに入っているものが多いので、結果として物件の閲覧数の増加にも寄与します。
ぜひこの秋のオンシーズンに向けて、設備のバージョンアップを検討されてみてはいかがでしょうか? (その際にはぜひオーナーレポートもご活用ください)
※データ出典:賃貸検討者調査2013/リクルート住まいカンパニー調べ(2013年3月)
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