そうだったのか!不動産広告。SUUMO掲載実践編

設問とそれに対する解答を講師と2名の生徒による会話形式で構成しております。

<キャスト紹介>
k: 不動産鑑定士。不動産広告におけるスペシャリストで生徒の質問にも優しく答える
b: 博識な生徒。真面目で疑問はその場で解決しないと気が済まないタイプ
c: 思い込みが激しいが故にミスを犯しやすい生徒。無邪気に素朴な疑問を投げかける

第5回 残置物は設備として表示できるのか


【問題】
残置物のエアコンであっても、SUUMO入稿画面の特徴項目「エアコン」にチェックを入れることはできるのか?

◆残置物とは

  • c:すみません、そもそも「残置物」ってなんですか?
  • k:前の入居者が転居先では使わないので残していった設備のことをいいます。エアコン、照明、温水洗浄便座などが多いですね。
  • b:次の入居者が使用しても構わないんですよね。
  • k:もちろんです。自分が借りる部屋に設置してある以上、当然使えます。
  • c:ラッキーじゃないですか!
  • b:使っていいのなら、設備に入りますよね?特徴項目にチェックしてもいいような…。ダメなんですか?
  • k:いいですよ。でも…
  • b:でも? 
  • k:問題は故障した時の対応なんです。
  • b:???
  • k:残置物の場合、貸主が修理してくれるとは限らないんですよ。
  • c:貸主としては設備と思っていないわけか…。
  • b:絶対に修理してもらえないんですか?
  • k:貸主の考え方次第でしょうが、残置物と言っている以上、修理をしないことの方が多いでしょうね。
  • b:エアコン付きの物件と思って入居したのに、壊れても修理してくれないというのはちょっと困りますね。
  • k:重説や契約書での説明が不十分なためにトラブルになることもあります。不動産近代化センターのウェブサイトにも「残置物エアコンの故障に対する修理義務の所在」という事例が紹介されています。
    http://www.kindaika.jp/archives/6036

◆設備の不当表示が問題になっている

  • b:広告でも残置物のトラブルって多いのでしょうか?
  • k:残置物に限らず、設備に関するトラブルが増えているようです。
  • c:と言いますと?
  • k:実際にはない設備を表示してしまうケースがあるんです。
  • b:そんなことあるんですか?
  • k:公取協のウェブサイトの相談コーナーにも賃貸の不当表示の例として挙げられています。
    こちらの(3)です。
    http://www.sfkoutori.or.jp/jirei/hyouji/010/010_3.html
    (「契約済み物件などの「おとり広告」以外に特に気をつけるポイントはありますか?」)
  • b:"「バス」「オートロック」「エレベーター」等と表示していたが、実際には、これらの設備は設置されていなかった"のところですね。
  • c:ほんとだ。「物件に付帯する設備であるかどうか確認せず安易に掲載しているケースが非常に多いので注意してください」とありますね。
  • k:安易かどうかはわかりませんが、SUUMOに限らず不動産情報サイトでは、チェックするだけで設備が表示できてしまいますからね。便利な反面、ミスも起きやすいのかもしれません。
  • b:同じ建物でも部屋によって設備が違うことがありますよね。
  • c:今回の残置物なんかもそれに該当するかも?
  • k:そうです。同じ物件だから同じ設備だという先入観でコピー機能などを使ってしまうと、不当表示となってしまいます。

◆ユーザーはSUUMOで物件を選んでいる

  • b:公取協が事例としてあげる以上、表示されていた設備がなかったというトラブルも少なくないんでしょうか。
  • k:今後、増えていく可能性が高いと思います。ネット上での物件選択が進んでいますからね。
  • c:ネット上での物件選択?
  • b:業者さんの店舗を訪問する前に、ユーザーはネット上で物件を絞り込むようになった、ということですよね。
  • k:そうです。業者さんにお邪魔してから「何かいい物件はありませんか?」と物件探しを始めるのではなく、SUUMOで物件を選んだ上で業者さんの店舗を訪問するというのが今のユーザー行動です。
  • b:SUUMOの「賃貸契約者に見る部屋探しの実態調査(首都圏版)」でも、部屋探しの際に、訪問した店舗数が1店舗というユーザーが50%を超える、という結果になっています。
  • 2013年版 賃貸契約者に見る部屋探しの実態調査(首都圏版)
  • c: ホントだ!1~2店舗しか訪問しないユーザーが多いんですね。
  • k:そうです。ユーザーはネット上で物件を選んでいます。設備等についても詳細かつ正確な表示をしないとトラブルになってしまいます。

◆SUUMOの入稿画面では

  • b:ユーザーにしてみれば、設備としてエアコンがチェックされていたのに、訪問したら「残置物だから壊れても修理はしないよ」と言われたらがっかりですよね。
  • c:「修理はしてくれなくてもしばらく使えればいいや」っていうユーザーもいると思うんですけど。それでも掲載してはダメなんですか?
  • k:ダメではありませんが、貸主が修理しないということを明示する必要があります。「エアコン」にチェックを入れてもOKですが、「その他備考」欄に「エアコンの修理費等は借主が負担する」旨を入れてください。
  • c:「残置物」と書くだけではダメですかね。
  • k:不十分でしょう。「残置物」という言葉を知らないユーザーもいるでしょうから。
  • b:SUUMOの入稿画面で確認しましょう。
  • 【SUUMO入稿画面例】
    SUUMO入稿画面例
  • c:なるほど。こう書いておけば、エアコンが残置物であることを訪問して初めて知る、ということはなくなりますね。
  • b:賃料、面積、駅徒歩分数はもちろんのこと、設備についてもきちんと表示することが大切なわけですね。
  • k:そうです。SUUMOで物件選択をしようという、ユーザーの期待に応える広告表示をする。その努力が反響、成約へとつながっていくわけです。

イラスト

【解答】

残置物のエアコンであっても、使用できるのであれば特徴項目「エアコン」にチェックを入れてもよい。ただし「その他備考」欄に「エアコンの修理費等は借主が負担する」ことを明示する。

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